ラーメンってすごい不思議な食べ物です。
人によってイメージが違います。
スープ一つとっても豚骨ラーメンなのか、味噌ラーメンなのか、いやいや、ラーメンといえば醤油に決まってんだろう!
日本でも地域によってこれだけの差がある食べ物です。
でもくくりは「ラーメン」。全国共通。
こんな食べ物ほかにないですよね?味噌汁ぐらいかなー
タイでは・・・
じゃあタイではどうなのか?
僕の見てきた印象では、やっぱりラーメンといえば
「豚骨」
これ一択。
タイで展開しているラーメンチェーンもほとんど豚骨ラーメン主体のお店です。例外は8番ラーメンぐらいです。
やっぱり豚骨ラーメンが、ビジュアル的にも、味的にもわかりやすく、好まれやすいという傾向があると思います。
ラーメンは安い食べ物じゃない
日本人はラーメンって、値段が上がったけれども、まだ高級な食べ物ではない、と考えています。
でもタイでは違います。
1杯200バーツのラーメンは、現地の人にとってはまだまだ高い水準です。
今もう違うかもしれませんが、昔はバーツ金額にゼロをもうひとつつけると現地人の感覚がわかる、と言われてました。
例えばみんな大好きカオマンガイ。大体50-60バーツぐらいです。
これにゼロを追加すると500-600です。つまり500円~600円。(あくまで感覚の話)
ムーピン1本10バーツは100円。缶コーラ12バーツは120円。
そうなるとラーメン一杯
2000円!
そんなラーメン食べないですよね。普段。
この感覚がタイの一般人だそうです。大卒初任給15000バーツ、ホワイトカラーで2万バーツ、5万バーツの給料がほしいなら、日本語がペラペラで仕事の経験がないとそんなにもらえません。もちろん会社によって違いますよ!
とはいえそれでも毎日食べるような金額ではありません。つまりラーメンは日本人と違って、
日常食ではない
ということになります。
日常食ではないということは、日本のラーメンを食べる人口が日本より少ない、というのはもう確定です。
ですので、「味がいいから」「立地が良くなくても」「売れる」、という三段活用は通用しません。要は日本と同じやり方ではなかなか難しい。
ラーメンの売り方
日常食ではないものをどうやって売っていくか?これにはいろいろ考え方があって、各企業ともしのぎを削っています。
あるところは、売価を下げて日常食に持っていく、というやり方。
あるところは、高級食材を使い、エンターテイメント性を持たせて話題にする、というやり方。
あるところは、色々やり方を変えず、真面目にラーメンを売ってブランド力を高めていくやり方。
ラーメンを作ってる側としては、最後のやり方が一番根付くやり方じゃないかなーと思いますが、いかんせん時間がかかります。
日本と違うところは、みんなビジネスとしてやっている、ということが大きな違いですね。
ビジネスとして考えるなんて、そんなの当たり前じゃん、というかもしれませんが、意外と考えてないラーメン屋さん多いです。「自分だけ食っていければいい」「あまり色々考えたくない」「自分の味が好きな人にだけ食べてもらえればいい」とか。
でもタイのラーメン屋さんは基本的に企業が投資案件として経営しているので、みんなどうやって利益を出していこうか必死に考えています。
だから
「鳴かぬなら、鳴くまで待とう」
なんて人はほとんどいません。